虎之助の徒然記

Dynabook AZ77のSSDへの換装 (1) データのバックアップ

【概要】

 DynabookのHDDをSSDに換装するにあたって行ったWIndowsパソコンのバックアップについて説明します。Windows上のデータは、エクスプローラーを用いたコピーとLinuxのddコマンドを使ったディスクの丸ごとコピーを行いました。

1. 悲報、パソコンが立ち上がらない

 Windows Updateのたびに、調子が悪くなる我が家のメインマシンのdynabook AZ77、ついにHDDがご臨終のときを迎えたようです。

 運よく起動することもあるのですが、再起動しても、異常に遅い動作、あるいは、固まったような状態で、使いものになりません。たまに、普通に動くようになることもあるのですが、調べたところ、不良ブロックが原因のハードディスクエラーが頻発していました。chkdsk /rをしても、症状は改善しませんでした。

 意を決して、HDDを交換して、SSDに入れ換えることにしました。

 この記事では、データのバックアップについて説明します。その後の記事でdynabookの分解と換装や、1TBHDDを500GBに丸ごとコピーする方法などについて説明します。

2. バックアップの方針

 インストールしたソフトを再設定するのは、気が遠くなります。そのため、次の優先順位で移行を計画しました。

  • Windowsのバックアップ機能で保存する。
    • バックアップからWindowsの機能でリストアする。
  • HDDの内容を丸ごと、SSDにコピーして復元する。
    • SSDを入れ替えて、そのままもとの環境を復元する。
  • リカバリーディスクからのクリアインストール。
    • 全てのソフトを再インストールし、私用データはバックアップから復元する。

 私用データは、ほとんどGoogleドライへの保存しているので、このパソコン独自で保存した私用データは、ubuntuが入っている仮想PC(約280GB)と若干の動画(約10GB)、音楽データ(iTunesとAmazon Music)ぐらいです。

 このため、次のバックアップを作ることにしました。

 ① 私用データ(仮想PC・動画・音楽)をWindows上でコピー
 ② Windowsのバックアップ機能を使った全体のバックアップ
 ③ 取り出した内蔵ディスクを、Linuxのddコマンドで丸ごとコピー

 なお、リカバリーディスクは、dynabookの購入時にBD-Rに焼いていますので、今回は作業はありません。

3. データのバックアップ

 バックアップイメージは、使っていなかった2TBのハードディスクへのバックアップします。但し、②のWindowsのバックアップ機能を使ったバックアップは、後述の通り、実際にはやっていません。

3.1 エクスプローラーを使ったバックアップ

 Windowsのエクスプローラーを使って、ホームディレクトリを丸ごとコピーしました。バックアップ先の2TBの2.5インチHDDは、Linuxのshredコマンドでファイルシステムごとクリアしたディスクだったため、NTFSのファイルシステムを作り直しました(付録参照)。

 300GB程度のデータ量でしたが、1週間ぐらいかかりました。これは、すでにWindowsが正常機能しておらず、超スローにしか動作しなかったことが主な原因です。

 なお、この方法では、隠しファイルがコピーできませんので、注意が必要です(というか、コピーできていなかったことが後から発覚した:-p)。Windowsでもrobocopyコマンド使えば、ディレクトリ丸ごとのコピーができるようです*1

3.2 Windowsのバックアップ機能を使ったバックアップ

 300GBのバックアップにあまりにも時間かかったので、Windowsのバックアップ機能を使ったバックアップは諦めました。

 Windows機能によるバックアップデータがないので、元の環境の復元は、1TBのHDDの内容をそのまま500GBのSSDに移して、動かせるか、ということにかかってきます。

3.3 内蔵ディスクの丸ごとコピー

 内蔵のHDDディスクの物理的な抜き出しについては、次の記事「(2)HDD/SSDの入れ替え」で述べますが、取り出したディスクの丸ごとコピーは、次のように行います。

 まず、内蔵ディスクを適当な外付けディスクケースに入れて、Linuxマシンに接続します。次に、接続したデバイスの内容をddコマンドで丸ごとファイルに落とします(この例では、/dev/sdcが内蔵ディスク)。

$ dd if=/dev/sdc of=dynabook-az77-1tb-hdd.img bs=1M

 これも、1週間程度かかりました (bs指定をしていなかった。bs=1Mを付ければ2~3日で終わったと思う)。 コピーしたファイルのサイズは、内蔵ディスクと同じ1TBとなります。

メーカページ

-->

 パソコンなしにハードウェアで、丸ごとコピーする製品もあります。

4. まとめ

 WindowsパソコンのHDDの換装のためのバックアップについて説明しました。

 バックアップを取っておくと、まずは、一安心です。次回の記事では、物理的なディスク交換や1TBハードディスクを500GBに収める方法について説明します。

(2018/8/21)

関連記事

付録:NTFSのファイルシステムをLinuxで作る

 身近に転がっていたHDDは、Widowsパソコンでは認識できませんでした。おそらく、HDDのデータをLinuxのshredコマンドを使ってファイルシステムごと全て消去したためです。

 そこで、まず、Linux上でハードディスクにNTFSのファイルシステムを作ることにしました。lubuntuをインストールしたHP mini(関連記事はここ)でUSB接続した2TBのハードディスクにパーティションとファイルシステムを作成しました。

 ファイルシステムの作成は、partedコマンド、mkfsコマンドを使いました。mkfsが異常に遅く、12時間ぐらいかかりました。

 この原因は、"initializing device with zeros"のステップでディスク全体に0を書き込んでいるためです。"-Q"オプションをつければクイックフォーマットとなり、短時間で完了します(その他のオプション説明は"man mkfs.ntfs"を参照)。

$ sudo parted /dev/sdb
(parted) mklabel msdos
(parted) mkpart
Partition type?  primary/extended? primary
File system type?  [ext2]? ntfs
Start? 0
End? -1s
Warning: The resulting partition is not properly aligned for best performance.
Ignore/Cancel? I
(parted) p
Model: ST2000LM 003 HN-M201RAD (scsi)
Disk /dev/sdb: 2000GB
Sector size (logical/physical): 512B/512B
Partition Table: msdos
Disk Flags:

Number  Start  End     Size    Type     File system  Flags
1      512B   2000GB  2000GB  primary  ntfs lba

(parted) quit
$ sudo mkfs -t ntfs /dev/sdb1

注:ここでは、partedを使いましたが、GPTテーブル用のgdiskもあります*2。こちらの方が使いやすいかもしれません。

CPU温度やCPU使用率のログを取る (Win10)

【概要】

 WindowsでCPU温度・CPU使用率のログを取る方法についてまとめました。Windows標準の「コンピュータの管理」のパフォーマンスのモニタリングツールを使えば、ログをファイルに書き出せます。

1. はじめに

 前回の記事では、冷却台の評価のためパソコンの温度計測を行いましたが、画面をキャプチャしながら、取り扱っていました。いろいろと不便です。調べてみると、パソコンのいろいろな内部情報をファイルへ書き出すことができることが分かりました。

 本稿では、そのような内部情報のファイルへの記録方法について説明します。

2. ログを取る

 以下では、記録するデータとしてCPU温度とCPU使用率を例に説明します。

2.1 データコレクターセットの定義

 まず、「コンピュータの管理」でモニタするコンピュータ情報のデータのセット「データコレクターセット」を定義します。

2.1.1 「ユーザ定義」を作成する

 まず、データコレクターセットの「ユーザ定義」を作成します。その後、「ユーザ定義」をカスタマイズします(次節)。

データコレクターセットの作成画面を開く

  • 「コンピュータの管理(ローカル)」→「システムツール」→「パフォーマンス」→「データコレクターセット」→「ユーザー定義」の右クリックで「新規作成(N)」→「データコレクターセット」を選択
f:id:toranosuke_blog:20180817170645p:plain:w500

データコレクターの名前の設定

  • 「名前(M)」を設定し、「次へ(N)」
    • ここでは、デフォールトの「New Data Collector Set」のままで説明
    • 「テンプレートから作成する(推奨)(T)」はそのまま。
f:id:toranosuke_blog:20180817170650p:plain:w500

テンプレートの設定

  • 「テンプレートデータコレクターセット(T)」で「Basic」を選択し、「次へ(N)」
f:id:toranosuke_blog:20180819104650p:plain:w500

データの保存場所の設定

  • 「ルートディレクトリ(D)」を設定し、「次へ(N)」進む。
f:id:toranosuke_blog:20180819105248p:plain:w500

データコレクターセットを作成・保存する

  • 「保存して閉じる(W)」のまま、「完了(F)」する。
f:id:toranosuke_blog:20180819105450p:plain:w500

2.2 収集するデータの設定

 前節で作成したユーザー定義の「New Data Collector Set」に対して、収集するデータを設定します。

不要な収集データの削除

  • 「New Data Collector Set」の「Configuration」「Kernel Trace」を削除する。
     「Configuration」や「Kernel Trace」で右クリックし、「削除(D)」を選択する。
f:id:toranosuke_blog:20180819112649p:plain:w500


不要なパフォーマンスカウンターを削除

  • 「Performance Counter」を右クリック→「プロパティ(R)」を選択→「Performance Counterのプロパティ」のウィンドウを開く。
f:id:toranosuke_blog:20180819113509p:plain


  • 不要なパフォーマンスカウンター「¥Processor()¥」を削除する。
f:id:toranosuke_blog:20180819113651p:plain

CPU温度とCPU使用率のデータ収集を設定

  • 「Performance Counterのプロパティ」の「追加」から、CPU温度とCPU使用率を設定する。
f:id:toranosuke_blog:20180819114029p:plain:w500
CPU温度の追加

f:id:toranosuke_blog:20180819114206p:plain:w500
CPU使用率の追加
  • 「Performance Counterのプロパティ」で「サンプルの間隔(I)」と「最大サンプル数(M)」を設定する。
     ここでは、10秒間隔で、最大10000サンプル、つまり、約28時間(10x10,000/3600=27.8時間)のデータを記録するように設定している。

 「Performance Counterのプロパティ」で、適宜、「ログフォーマット(F)」や「ログファイル名(N)」、「ファイ名のフォーマット(F)」などを設定する。

  • 「New Data Collector Setのプロパティ」→「停止条件」タブで停止条件を設定する。  「全体の期間(D)」を適宜設定する。デフォールト値は、「全体の期間」として1分が設定されているので、1分のデータしか記録されない場合は、ここの設定を確認する。
f:id:toranosuke_blog:20180819202012p:plain

2.2 データ収集の開始

  • 新しくユーザー定義した「New Data Collector Set」でデータ収集を開始する。
     ユーザー定義の「New Data Collection Set」を右クリックし、「開始」を選択する。

  • 指定した出力ファイル名で収集データが保存される。
     指定した出力ファイル名は、「New Data Collector Setのプロパティ」の「ファイル名の例」で確認できる。

  • 保存されたデータの例
     「ログフォーマット(F)」で「タブ区切り」を出力した場合の出力例です。

"(PDH-TSV 4.0) ("   "\\KALI\Thermal Zone Information(\_TZ.THRM)\Temperature"    "\\KALI\Processor(_Total)\% Processor Time"
"08/19/2018 12:16:12.413"   "327"   " "
"08/19/2018 12:16:22.415"   "326"   "11.099851579793995"
"08/19/2018 12:16:32.411"   "327"   "11.546767349739318"
"08/19/2018 12:16:42.416"   "327"   "13.947944802304935"
"08/19/2018 12:16:52.422"   "326"   "10.457082756639725"
"08/19/2018 12:17:02.412"   "326"   "14.03997696466247"
"08/19/2018 12:17:12.418"   "328"   "14.091034207271369"
"08/19/2018 12:17:22.424"   "326"   "9.1432902279966815"
"08/19/2018 12:17:32.415"   "325"   "9.6579174171366517"
"08/19/2018 12:17:42.420"   "325"   "13.7184316714544"
"08/19/2018 12:17:52.408"   "326"   "14.118761909741039"
"08/19/2018 12:18:02.414"   "326"   "14.288049643974221"
"08/19/2018 12:18:12.419"   "326"   "14.786049969030024"
"08/19/2018 12:18:22.410"   "325"   "9.5827334511697444"
"08/19/2018 12:18:32.414"   "326"   "18.651734511613704"

 2列目が温度(K)、3列目がCPU使用率です。10秒間隔でデータが記録されています。

 この例では、「New Data Collection Setのプロパティ」→「全般タブ」の「説明(T)」を削除しています。削除しない場合は、「説明(T)」の内容が一行目に表示されます。

3. 収集したデータの表示

3.1 記録したデータの表示

 「パフォーマンスモニター」を使って、記録したデータを表示することができます。

  • 「パフォーマンスモニターのプロパティ」→「ソース」タブ→「データソース」→「ログファイル(L)」で記録したデータを指定する。
    「時間の範囲(T)」で、指定した範囲のデータを表示できます。
f:id:toranosuke_blog:20180819131449p:plain

3.2 データ収集とリアルタイムでのモニタ

 データの収集時でもデータ(CPU温度・CPU使用率)を「パフォーマンスモニター」でリアルタイムでモニタすることができます。

  • 「パフォーマンスモニターのプロパティ」→「ソース」タブ→「データソース」→「現在の活動状況(C)」を指定する。
f:id:toranosuke_blog:20180819143443g:plain
CPU温度(赤)とCPU使用率(青)を表示。
(パフォーマンスモニターの「プロパティ」で右クリック→「イメージを保存(I)」でグラフ画像が保存できる)


 ここで、データ収集中のファイルを指定するとエラーとなります。

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データ収集中のログファイルはデータソースとして指定できない。


  • 個々のデータを別々に表示  CPU温度とCPU使用率では、データの範囲が異なるので、見にくい場合には、「コンピュータの管理」を複数開けば、それぞれのデータ範囲に合わせたグラフを表示できます。
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7zipでCPUスレッド数を8→0(停止)→1→2→4→6→8→0と変更している。

まとめ

 WindowsでCPU温度・CPU使用率のログを取る方法についてまとめました。一旦、ファイルに保存してから、データを加工するときに便利だと思います。ご参考にして頂ければ幸いです。

(2018/8/19)

関連記事


Amazonで見つけた面白いUSB扇風機。ちょっと惹かれます。同じ原理のディプレイデバイスが、随分昔にWBSで紹介されていたけど、随分安い商品になったのですね。なんか感慨深い。

CPU温度をWindows上で計測して、パソコン冷却台の効果を調べた

【概要】

 ノートパソコン用の冷却台の効果を調べるために、Windows 10 のツールを使って、CPU温度を計測しました。条件でいろいろ変わるのですが、CPU温度は、3℃~5℃ぐらい低下することが分かりました。但し、CPU使用率が100%の場合ではCPU温度は、低下しませんでした。筐体温度の低下も、3℃~5℃程度ではないかと思います。残念ながら、期待していたよりも冷却効果は高くありません。他の機種と比較していないので、これが妥当な数字なのか、良く分かりませんが。

(ファンのon/offだけではなく、冷却台の有無も含めて評価したところ、10℃程度のCPU温度の低下がありました。追記参照。)

1. はじめに

 先日、ノートパソコン用の冷却台を購入しました(記事はここ)。その効果を調べるために、温度を計測したくなりました。Windowsのツールは詳しくはないのですが、CPU温度は、Windowsの「コンピュータの管理」で計測し、SSD温度はCrystalDiskInfoによってモニタできることが分かりました。今回は、それらの使い方とその実測結果をまとめます。

2. CPU温度を計測する

 CPUに組み込まれている温度センサの値は、Windowsの「コンピュータの管理」を使ってモニタすることができます*1

2.1 「コンピュータの管理」でCPU温度を計測する

2.1.1 パフォーマンスモニタを開く

 「Windowsマーク」(右ボタン)→「コンピュータの管理(G)」→「コンピュータの管理(ローカル)」→「システムツール」→「パフォーマンス」→「モニターツール」→「パフォーマンスモニタ」でモニタ画面を表示。

f:id:toranosuke_blog:20180815105608p:plain


2.1.2 カウンターの追加

「追加(プラスマーク)」(あるいは、Ctrl+N)を押して「カウンターの追加」→「Thermal Zone Information」→「Temperature」を選択し、「追加(D)>>」を押して、右側の「追加されたカウンター(C)」に追加し、「OK」。

f:id:toranosuke_blog:20180815102746p:plain:w500

「説明を表示する(H)」をチェックすると、温度の単位はケルビン(K)であることが分かる。セルシウス温度(℃)に変換するには、ケルビン温度(K)から273.15を引く。例えば、ケルビン温度の300Kは、セルシウス温度で26.85℃。

2.1.3 グラフオプションの設定

 「パフォーマンスモニタのプロパティ」(あるいは、Ctrl+Q)→「グラフ」タブで、垂直スケールを調整する。その他、スクロール方法やグリッドの表示を適宜設定する。

f:id:toranosuke_blog:20180815104257p:plain

 CPU温度は最大で370K強となったので、「垂直スケール」を300-380に設定。その他、グラフのオプションを適宜設定し、「適用(A)」をクリックする。

2.1.4 サンプリング間隔の設定

f:id:toranosuke_blog:20180815104952p:plain

 「全般」タブ→「グラフ要素」で、例えば、「サンプリング間隔(P)」を5秒、「期間(R)」を3600秒とすれば、1時間分のデータが表示されるようになる。なお、サンプリング数は、最大1000個まで。サンプリング間隔が5秒で、期間が3600秒であれば、サンプリング数は720(=3600/5)で1000以下に収まる。

2.2 7zipを使って、CPUに負荷をかける

 温度計測する際には、CPU負荷を一定にして、CPU温度を安定させる必要があります。

 CPU負荷は、CPUベンチマークツールを用いて、実現しました。使ったベンチマークツールは、ファイル圧縮・展開ツールの7zipです(7zipのホームページは、ここ)。ファイル圧縮・展開ツールですが、ベンチマーク機能もあります。

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「ツール(T)」→「ベンチマーク(B)」で、ベンチマークのウィンドウが開く。

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 CPUスレッド数が8の場合、CPU使用率が100%となりました。冷却台を稼働させても、CPU使用率100%では温度に変化がなかったので、CPUスレッド数を1にしました。このときの、CPU使用率は約20%でした。

 また、負荷を最低にするには、何も作業しなければ、CPU使用率1%程度になりましたので、これで良しとしました。さらに下げるのであれば、様々なプロセスを停止していくことになるのでしょうが、大変そうなのでやっていません。

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 この例では、8スレッド・CPU使用率100%で98℃ (371K)から、1スレッド・CPU使用率20%で約81℃ (354K)にCPU温度が低下。負荷がなく、CPU使用率1%の場合はで約51℃(324K)であった。

3. SSD温度を計測する

3.1 S.M.A.R.T.機能を用いて、SSD温度をモニタする

 ハードディスクやSSDの温度は、デバイスに組み込まれているS.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)機能を用いて計測できます。

 S.M.A.R.T.に対応したツールは、いろいろあると思いますが、CrystalDiskInfo(ダウンロードはここ)を使ってモニタしました。これは、ディスクベンチマークとして有名なCrystalDiskMarkの作者が作ったツールです。

 ファンの効果を調べるためには、長時間、SSDに負荷をかけて温度変化を計測する必要がありますが、SSDの寿命を縮めそうなので、行いませんでした。また、安定的にSSDに負荷をかけるツールも探していません。

3.2 ディスクベンチマークテストでの温度上昇

 冷却台の効果は調べませんでしたが、CrystalDiskMarkを使ったときのSSDの温度上昇については調べました。

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 CrystalDiskMarkを起動して、SSDのベンチマークを行う*2。このベンチマークを走らせながら、温度を計測する。

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 負荷をかけない場合には、SSD温度は40℃前後で推移するが、CrystalDiskMarkを実行すると、最大で55℃となった。

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通常は、温度は青信号。

f:id:toranosuke_blog:20180816182211p:plain:w500
高温になると、黄色信号(何℃から黄色になるか未確認)

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 55℃以上で赤信号。警告音が鳴る。HDDの動作範囲は50℃ぐらいなので、55℃はHDDなら危険水準の温度。しかし、使用しているSSDの動作範囲は0~70℃なので、危険水準ではないだろうが、低いことにこしたことはない。

 SSDで容易に55℃に達するとすれば、HDDはもっと高温になっていたのではないかと思う。これが、HDDが短命に終わった原因ではなかろうか(それでも2年はもったが、他の2.5インチHDDと比較すると、短命という印象)

4. ファンクーラーによるCPUの冷却効果

4.1 CPU使用率

 CPU使用率は、約1%、約20%で評価しました。CPUの使用率はタスクマネージャでモニタしましたが、ちょっとしたを操作するだけで、CPU使用率・CPU温度が大きく変化するので、温度計測中は極力、パソコンにお仕事をさせず、キーボード・マウスに触らないようにしました。

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CPU1%では、クロック数が0.79GHzとクロックダウンしている。

f:id:toranosuke_blog:20180815211958p:plain:w500

CPU使用率20%で、クロック数は標準の2.60GHzから3.42GHzにブーストしている(ブースト時の最大クロック数は3.6GHz)。

4.2 計測条件

 以下のような計測条件で冷却台の冷却効果を調べました。

  • 室温:34~35℃
  • 室内に風はほとんどない状態(窓は締め切り)
  • 直射日光は当たらない
  • 条件を変えた場合、温度が安定するまで、少なくとも30分は待つ
  • 扇風機は人間用に弱風で使用(パソコンに風は当たらない)

 窓を開けておくと、室温32℃ぐらいで風が通って涼しいのですが、閉め切ると暑いです。また、計測は、最初から最後までで、数時間におよびましたが、室温は34~35℃の範囲で収まりました。

4.3 実験結果

 CPU使用率20%で、CPUの場所の下あたりに温度計を置いて、その温度を測ると、46℃(ファン停止)から43℃(ファン稼働)でした(3℃の温度低下)。このときのCPU温度は、87℃(ファン停止)から85℃(ファン稼働)で2℃の低下でした。

 ファンの稼働によって2~3℃温度が低下することが分かりました。しかし、パソコンはもっと冷えているという感覚だったのですが、計測すると、思ったほど温度は低下していませんでした。

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 身近にあった安物の温度計(amazon)。厚さが12mmもあるので、パソコンと冷却台の間に挟み込むと、パソコンが浮き上がり、エアーフローが変化するはず。

 しかし、サイズ75x75x12mmの温度計は、エアフローに影響を与えますので、温度計がない場合についても計測しました。 温度計を外して、通常使う状態で温度計測すると、ファン停止で87℃、ファン稼働で82℃。5℃の冷却効果がありました。

 また、CPU使用率1%の場合では、53℃(ファン停止)から50℃(ファン稼働)と、CPU温度が3℃低下しました。

 結果を、以下の表にまとめます。

CPU使用率 ファン停止 ファン稼働温度低下
20% 温度計設置(温度計) 46℃ 43℃ -3℃
20% 温度計設置(CPU温度) 87℃ 85℃ -2℃
20% 通常状態(CPU温度) 87℃ 82℃ -5℃
1% 通常状態(CPU温度) 53℃ 50℃ -3℃
100% 通常状態(CPU温度) 98℃ 98℃ 0℃

5. SSDの冷却効果は評価せず

 SSDに関しては、負荷をかけると寿命を短くしそうなので、調べていません。例えば、CrystalDiskMarkでベンチマークテストで負荷をかけると、約40℃から55℃に温度上昇しました。危険な温度というわけではないと思いますが、やはり心配です。

 CPU使用率(CPU温度上昇)に対するSSD温度の影響は調べましたが、ほとんど影響しませんでした。これは、dynabookの場合、CPUとSSDが離れて配置されているためと考えられます。

6. まとめ

 暑い中、部屋を閉め切って、温度計測しました。大変です(笑)。

 冷却台を使うことで、3~5℃の温度低下しましたが、期待したほどの冷却効果が得られていないことが分かりました。今はUSB扇風機と併用しています。USB扇風機でさらに3℃ぐらい低下しますので、6~8℃の温度低下となります。猛暑はUSB扇風機との併用で乗り切ろうと思います。

 まあ、その前に室内クーラーを使えという話もありますけど、暑さにも慣れたので、32℃ぐらいまでは、余裕です(笑)。

(2018/8/16)

追記:パソコン直置き・旧ファンとの比較評価 (2018/8/17)

 パソコンを机の上に直に置いた場合と古いファンの場合も評価しました。

 評価結果は、以下の通りです。

(CPU使用率:20%、室温:32℃)
ファン停止ファン稼働温度低下
直置き 90℃ - -
古いファン 84℃ 79℃ -5℃
新しいファン 82℃ 80℃ -2℃

 この結果からすると、まず、机の上に直置きしないことで、6~8℃の冷却効果が得られています。ファンを動かすことで、さらに2~5℃温度が低下します。トータルで、10~11℃の温度低下の効果が得られました。

 直置きせずに、少し持ち上げて、熱が籠らないようにするだけでも十分な場合もあるかもしれません。その場合は、100円ショップで売っている鍋敷き台で十分ですね(笑)。

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100円ショップの鍋敷き。これでも、十分な冷却効果はあるかも。


 結局、dynabookを据え置く私の使い方の場合には、新しい冷却台は、古い冷却台と比べて、冷却性能はほとんど変わらず、うるさく、振動が大きく、消費電力も大きいという良いところがない製品という結論でもあります。

 このため、新しい冷却台は、dynabookには使わず、ラズパイと付属ディスクの冷却用に使うことにしました。E-PRANCEのファンクーラーはメッシュ構造でどこからでも風が吹き抜けるので、昔のファンクーラーより適しているはずです。

 不要になったラズパイ用のファンクーラーはdynabookで使い、計2台でdynabookを冷却することしました(ファンクーラーを捨てるのも勿体ない)

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ラズパイとハードディスクたち。ごちゃごちゃです。通常は2.5インチHDDの2台が24時間稼働、3.5インチのHDDはバックアップ時にたまに稼働するだけです。

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dynabookはファンクーラーを2台にしたが、冷却効果が高まるというわけではない。

追記:HP miniには100円ショップがお似合い(2018/9/6)

 ヤフオク出品のための本の撮影用に、100円ショップで買ったまな板立て(本立て?)を冷却用に流用しています。このマシンは、もともと底面が非常に高温になるので、これだけでも十分冷却できています。

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もともとは、本を立てるために購入

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 折りたたむと、HP miniの冷却台にちょうど良い。sshでログインして使うLinuxパソコンなので、キーボードはほとんど使わないし、たまに使うだけなので、これでも十分です。

関連記事

*1:[Windows 10で、CPU温度を確認する手っ取り早い方法: 長続き目指しブログ

*2:CrystalDiskMarkのベンチマーク結果では、およそ製品スペック通りの値が得られている。

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シーケンシャルREAD/WRITEはほぼスペック通り(シーケンシャルについてはサムスンのスペック値もCrystalDiskMarkによる計測)。ランダムについては、製品スペックとCrystalDiskMarkの結果の対応関係をよく理解していないが、CrystalDiskMarkのREAD/WRITE(4KiB/Q8T8)が、製品スペックのRANDOM READ/WRITE(4KB,QD32)RANDOMと同じならば、ほぼスペック通りの性能。CrystalDiskMarkのREAD/WRITE(4KiBQ1T1)と製品スペックRANDOM READ(4KB,QD1)が同じなら、READはほぼスペック通り、WRITEはスペック値の半分程度の性能となっている。

17型パソコンに使えそうなファンクーラー5台を比較した。結局、購入したのは...

【概要】

 猛暑対策として、17型ノートパソコン(dynabook AZ77)用にファンクーラー台を購入しました。Amazonからピックアップした5機種を比較し、その結果、E-PRANCEの冷却パッドを選びました。Amazon Choiceでベストラー1位の製品という保守的な選択です。でも、使ったら、ちょっと不満に感じました。

1. はじめに

 先日、dynabookのハードディスクが壊れ、SSDに換装したのですが、SSDに換装後は、内蔵ファンが唸ることも少なくなりました。SSDの消費電力は、HDDの消費電力よりも小さく、大きな熱源にならなくなったことも一つの要因ではないかと思います*1

 そうは言っても、この猛暑、いままで使っていた冷却台は、17インチのパソコンには少々小さ過ぎ。7年ぐらい前に買ったものなので、買い替えることにしました。これまでの経験上、ファンサイズが大きくて、回転数が低いものの方が、音が静かという印象を持っています。これまで、使っていたクーラーは1,000円の安物ですが、音も静かでお気に入りでした。ファンの直径が16cmで、回転数も低いと思います。

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今まで、使っていた1,000円のファンクーラー。17型には小さ過ぎました。

2. 5機種の選定と比較

 ざっくりと、Amazonから、17型のノートパソコンに使えそうなファンサイズが大きいファンクーラーを選んで、比較しました。比較したのは表の5機種です。

 17型のdynabook AZ77の大きさは、413x268x33mmなので、17型用のファンクーラーは、dynabookと同じぐらいの大きさです。

価格※:1,499円 1,599円 1,880円 2,599円 2,899円
対応サイズ:~15 13~17 11.6~17 12~17 ~17
345x250x28mm 370x265x? 380x280x30 380x280x28 408x287x29※
鉄メッシュ 鉄メッシュABS樹脂 金属メッシュ金属メッシュ
ファン:14cm×2 13cm×1 16cm×2 16cm×2 12.5cm×4
重量: 744g 762g 720g 680g 733g
消費電力:? ? 3~5V, <0.5A 5V, 0.4A 5V, 0.75A
騒音レベル:? ? 24-30dB 26dB 26dB
風量:80cfm ? ? ? 75.35cfm
回転数:1400rpm ? 800±200rpm1000rpm 1200±10% rpm
風向き:吸い込み 吹き出し 吹き出し 吹き出し 吹き出し
風量調整:〇 ? on/off on/off
USB※:2 2 2 2 2
傾斜:大(5段階) 大(33°~58°) 小(+3cm) 小(10°)
レビュー数:33 6 437 68 515
備考:中華品質 - amazon販売 - amazon choice
ベストセラー1位
  • 価格は、2018年8月11日現在。
  • USBポートは2つあっても、1つは電源用。AVANITEKのレビューを見ると、パラレルに繋がって、途中で電源を取っているだけとのこと。他の機種も同じと思われます。
  • E-PRANCEの製品紹介では、408x207x29mmと記載されていますが、箱に記載のサイズは408x287x29mm。実寸も箱記載の大きさ程度ですので、Amazonの記載は誤記です。

3. 評価ポイント

 スペックを比較してみると、製品の間に、多少の違いがあります。以下のポイントを評価しました。

  • 信頼性が高そうなこと(レビューが多い、良い評価が多いこと)
  • ファンが大きく、回転数が低いこと。
  • 騒音レベルが低いこと(といっても、カタログスペックはどれもほとんど同じ)
  • 傾斜機能は重要でない(本体のキーボード・マウスは、使わないため)
  • 金属メッシュ(なんとなく、冷えそう)
  • 調整機能(回転数を落とせば、静かになりそう)
  • できれば、安い方がよいけど、3,000円以下なら、あまり、こだわらない。

 正直言って、似たり寄ったりという印象ですが、結局、購入したのは、上記の5機種の中でE-PRANCEのファンクーラーを選びました。似たり寄ったりなので、アマゾンのおすすめ品、Amazon Choiceでベストセラー1位を選んだということです。

 注:購入権当時は、消費電力を比較し忘れてました。E-PRANCEは、4ファンのため消費電力が大きいです。

 昔だったら、一番安い、Nitawか、2番目に安いノーブランド品を選んでいたと思います。中華品質で信頼性が低いといっても、2台とも不良品ということは少ないです。同じぐらいの値段で二つ買えるので、二つのうち一つ動けば、OKという考え方。

 ファンクーラーは特に技術的に難しいものでもないので、安物でも大丈夫だと思いますが、どうなんでしょうね?(今まで使っていたクーラーは、7年間、24時間運転でも特に問題ありませんでした)

4. 外観

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外箱。サイズは408x287x29mm、消費電力は5V、0.75Aで3.75W。

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dynabook AZ77と同じぐらいの大きさ。

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青色LEDが無駄に明るい。パソコンで覆ってしまうので、
部屋の明かりを消さない限りは目立ちません。

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右側の二つがUSBポート(青色ケーブルがファンへの電源供給)、
左の二つが電源調節ダイヤル。USBの締りが悪く、少しぐらつく。

5. 使った印象

5.1 風量・雑音・振動

風量

 風量は小さく、微風です。しかし、今まで使っていた1,000円のファンよりは、強力です。少し風が流れるだけで、十分効果はあると思うので、とりあえず、十分です(但し、Amazonのレビューを読むと、強烈に熱くなるPS4などの冷却には不十分との報告が多いです)。

雑音

 以前、使っていた1,000円ファンクーラーよりも、大幅にうるさいです。

 静音タイプのデスクトップパソコンがない時代の古いデスクトップパソコンと同じぐらいの雑音の大きさです。

 それでも、他に音源があれば、気になりませんが、何も音がない状態だと、気になります。就寝時に動いていれば、うるさく感じると思います。

振動

 振動が本体に伝わり、人によっては、不快に感じると思います(私の場合、本体キーボードを使わないので、振動が大きくても問題ありませんが、不快に感じる振動です)。手前側のファンを止めれば、手に伝わる振動は大幅に小さくなります。

5.2 消費電力

スペック値

 スペック上の消費電力は、0.75Aなので、通常のUSBの仕様0.5Aを超えます。心配な場合には、別のものにした方がよいでしょう。

 また、このクーラー台を経由して、消費電力が大きいUSB機器を接続することはお勧めしません。私の場合、キーボード・マウスをファンクーラー経由にしました(接続先には、キーボード切り替え器と無線マウスのドングルがついていますが、消費電力は僅か)。

 最大消費電力2.5WのBuffaloのwifiドングルを挿したら、正常に認識しませんでした(正確にはUSB接続・取外しの通知音が繰り返し鳴る)。

実測値

 USB電圧電流チェッカーで実測しました。結果は、以下の通りです。

  • 4ファンで最大出力:4.91V、0.61A
  • 4ファンで最小出力:4.94V、0.50A
  • 上2ファンで最大出力①:4.97V、0.31A
  • 下2ファンで最大出力②:4.97V、0.32A

 調整ダイヤルを回しても、風量はほとんど変わらない印象でしたが、電流量を計測しても、0.61Aが0.50Aに下がるだけなので、ほとんど調整の意味をなしていません。on/offスイッチ程度に思っておいた方がよいです。

 また、上段か、下段の一方の2ファンだけにすると電流量は半分になりますので、通常のUSB規格の範囲内(0.5A)になりますが、それだと4ファンの意味がないかも...。

 (冬場に)手元が涼しくなりすぎないように下段を止めるという使い方はあるかもしれません。

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5.3 風力調整ダイヤル

 風力調整ダイヤルで風力調整と電源のon/offができますが、風力最大と最小でほとんど風の強さは変わりません。電流量では0.6Aと0.5Aの差で、変動域は非常に小さいです。on/offスイッチぐらいに思っておいた方がよいです。

5.4 大きさ

 ファンクーラーは、17型のdynabookとほぼ同じ大きさです。クーラー台と本体は同じぐらいの大きさが、本体全体の冷却をできてよいと思います。但し、15型用のクーラー台でも、特に熱くなるCPU部分(「;/+」キーの近辺?)はカバーできるので、dynabookの場合、15インチ用のクーラーでも十分かもしれません。

5.5 傾き

 私の場合、本体の液晶モニターも、キーボードも使いません。使わない機能ですので、今のところ評価していません。

5.6 金属メッシュ

 エアーフローを考えると、本当に金属メッシュである必要があったのか、今一つわかりません。金属メッシュ面に本体が密着するわけでもないので、熱を逃がす効果があるか疑わしいです。また、ファンの部分は穴が開いている必要はありますが、それ以外の部分にメッシュで穴が開いていると、空気が逆流・循環しそうなので、全面メッシュが本当に良いのか、よく分からなくなりました。

 特にこだわりがなければ、選択の際に、金属メッシュであることは、あまり重視しなくてもよいのかもしれません。

5.7 スリープ時

 これは、ファンの問題というよりは、パソコン側の仕様ですが、スリープ状態でも、暫くの間はUSBに電源供給されるので、ファンが止まりません。Windowsのスリープ時のUSB電源供給の仕様だと思います(詳しく知りません)。すぐに止めたい場合には、スイッチでオフすることになりますが、通常の使い方の配置だと、スイッチが裏側になるので、不便かもしれません。

 ずっと、ファンが止まらないようであれば、「USBセレクティブサスペンドの設定」が有効か、確認してみてください。

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「無効」になっていたら、「有効」に変更する。
 「Wndowsマーク」→「歯車マーク」→「システム」→「電源とスリープ」→
「電源の追加設定」→「プラン設定の変更」→「詳細な電源設定の変更」→ 「電源オプション」

6. まとめ

 17型ノートパソコンに使えるファンクラーを購入しました。Amazon Choice・ベストセラー1位の製品でしたが、雑音が大きい点が少々不満です。また、風量調整もほとんどできないので、雑音の制御もできません。他の製品との比較ではないので、参考にはなりませんが、ファンが大きいの製品を選べばよかったのかなと少々後悔しています。

 次に買う機会があるなら、値段が1,000円安く、Amazonが販売しているBESTEKの製品を選ぶと思います。ファンサイズが、16cmで回転数800rpm。特に回転数が2/3になるので、雑音が小さくなることを期待しています(もっとも、購入したら、この製品よりも悪い評価になるかもしれませんが)。

(2018/8/11)

関連記事

付録:Amazonの商品紹介の画像

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*1:
サムソンSSD500GBの消費電力は、0.05W(アイドル時)、2.5W(平均)、4W(最大)。
Samsung SSD 500GB 860EVO MZ-76E500B/EC
https://www.samsung.com/semiconductor/minisite/jp/ssd/consumer/860evo/

東芝ハードディスク1TBは、0.75W(アイドル時)、3.3W(読込時)、3.0W(書込時)。
TOSHIBA SSHD MQ02ABD100H
http://ascii.jp/elem/000/000/981/981624/

【解決?】Google Chromeが「応答時間が長すぎます」といって遅くて使えない。Windows10 1803へのアップデートが原因だった。

【概要】  Google Chromeで「応答時間が長すぎます」(ERR_TIMED_OUT)と接続が不安定になりました。この原因は、Windows 1803へのバージョンアップでした。この問題は、Cryptographic Service (CryptSvc)を再起動(あるいは停止)することで、対処できます。

1. はじめに

 メインマシンdynabook AZ77のハードディスクがお亡くなりになり、SSDに換装しました。

 幸か不幸か、リカバリーディスクからクリアインストールで、すべてのソフトを再インストールするはめになりましたが、起動も高速、他の動作もサクサクと動き、快適です。いままで、起動直後でも、搭載していた16GBのメモリのうち、10GBぐらは消費していたと思うのですが、今は2.5GB程度(どれだけ余計なプロセスが走っていたことやら)。SSDによる高速化もありますが、メモリ消費量が少なくなったことも大きく影響しているようです(それと、クラッシュ直前のHDDにアクセスしなくて済んだこと。HDDのブロック不良が多発すると、これが原因で超低速化します)。

 さて、まずは、ブラウザ(Chrome、Opera、Firefox)を入れましたが、どうもChromeとOperaの挙動がおかしい。現象としては、接続タイムアウトが頻発して、目的のサイトに繋がったり、繋がらなかったりと、速度が異常に遅く、かつ、動作が不安定です。FirefoxやEdgeでは、このような現象は起こりません。ChromeとChrome系列のOperaに特有の問題です。

 根本的な解決ではありませんが、とりあえずは、症状を回避することができましたので、今回の記事でまとめます。

2. ソフトウェアのバージョン

  • Windows10 Home (x64) 1803, ビルド:17134.191
  • Google Chrome:バージョン: 68.0.3440.75(Official Build) (64 ビット)

3. 症状

 症状は、どのサイトへの接続も不安定で、頻繁に「このサイトにアクセスできません xxxからの応答時間が長すぎます。」とメッセージが出て接続エラーとなること(エラーコードはERR_TIMED_OUT)。このエラーは、「安全な接続を確立しています...」という段階で応答がないことが原因と考えられます。

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ERR_TIMED_OUTエラーが発生する。

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「安全な接続を確立します...」の段階で止まる。


 このとき、Cryptographic Services(CryptSvc)のCPU使用率が高くなります(私の環境では、通常は使用率0%ですが、症状が発生すると、CPU使用率が数%へと上昇しました)。

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Cryptographic ServicesのCPU使用率が高くなる。

4. 原因と対処方法

4.1 原因

 これは、Windows10 1808へのアップデートによって顕在化したバグです(bug:838707)。このバグが原因で、Chrome系のブラウザ(Chrome, Opera, Chromium)でERR_TIMED_OUTが発生します。

 Windows、Chromeのどちらの不具合かは、よく分かりませんが、同じChrome系とは言っても別のブラウザ(Opera)でも、同じ問題が発生するので、Windows側の問題と推測しています。

4.2 対処方法

Google Chrome Forumに対処方法が書いてありました。

Google Chrome Forum: Chrome won't navigate to any website. Windows 10 1803 fresh install - HELP

 いろいろ書いてありますが、もっとも簡単でリスクがないCryptgraphic Services(CryptSvc)の再起動によって、当面の間はトラブル回避をしようと思います。但し、Windowsを再起動すると再発しますので、Windowsの再起動の度に、CryptSvcを再起動する必要があります。

 また、この方法では、Operaの症状を改善することはできませんでした。不具合が頻繁に再発し、その度にCryptSvcを再起動する必要があります。

4.3 Cryptographic Servicesの再起動の方法

 次の3つの方法について説明します。いずれでも動作は同じです。

  • 「タスクマネージャ」の「サービス」タブからCryptSvcを再起動。
  • 「サービス管理ツール」を開き、Cryptographic Serviceを再起動。

4.3.1 「タスクマネージャ」の「サービス」タブからCryptSvcを再起動。

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タスクマネージャの「サービス」タブで、CryptSvcを右クリックし、「再起動(R)」する。

4.3.2 「サービス管理ツール」を開き、Cryptographic Serviceを再起動。

「サービス管理ツール」によって、Cryptographic Servicesを再起動できます。「サービス管理ツール」は「タスクマネージャ」や「コンピュータの管理」から開くことができます。

4.3.2.1 「タスクマネージャ」から「サービス管理ツール」を開く

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タスクマネージャで、「サービスホスト:Cryptographic Services」→
「Cryptographic Services」で右クリックし、「サービス管理ツールを開く(O)」

4.3.2.2 「コンピュータの管理」から「サービス管理ツール」を開く

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Windowsのマークで右クリック→「コンピュータの管理(G)」→
「サービスとアプリケーション」→「サービス」を選択。

4.3.2.3 「サービス管理ツール」でCryptographic Serviceを再起動する

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「サービス管理ツール」から、「Cryptographic Services」を右クリックし、
「再起動(E)」を選択、Cryptographic Servicesを再起動する。

4.4 CPU使用率が高くなったら、CryptSvcを再起動

 Windowsを起動した後、Chromeを起動すると、CrpytSvcのCPU使用率が高くなり、接続が不安定になります。この場合、先に述べた方法で、CryptSvcを再起動すれば、正常に戻ります。

 但し、Windowsを再起動すると症状が再発する、暫くすると再発することがある、Operaでは効果がないという問題は残っています。

 CryptSvcを停止すれば、これらの問題は発生しません。しかし、CryptSvcを止めたときの副作用を理解していませんので、現状では停止ではなく、再起動で対応しようと思っています。

5. まとめ

 Google Chromeで「応答時間が長すぎます」とERR_TIMED_OUTエラーでネットへの接続が不安定になる問題の対処方法を紹介しました。日本語ページで探していましたが、見つけられず、最終的には英語のGoogle Chrome Forumでこの方法を見つけました。

 暫くは、この方法でしのいで、WindowsやChromeのバージョンアップで不具合が修正されるのを待とうと思います。

 また、他に試した対処方法については、付録Aにまとめました。1803アップデートが原因でない不具合の解決に役立つかもしれません。 同様のトラブルに遭遇した方の一助になれば、幸いです。

(2018/8/8)

(追記:2018/8/9)  CryptSvcを再起動しても、しばらくすると不具合が発生してしまいました。クリックでCryptSvcを再起動するスクリプトを書いたので、付録Cにつけておきます。使い勝手は、タスクマネージャ経由とどっこいどっこいでした(笑)

(追記:2018/9/10)  VirtualBoxでも、CryptSvcに起因する不具合が発生しました。VirtualBox(ゲストOSはUbuntu18.04)の場合は、CryptSvcを起動したままでも、CryptSvcを停止したままでも、正常起動しません。ゲストOSの起動時に、CryptSvcを再起動すると、正常動作するようになります。 (詳しくは、この記事

(追記:2018/9/10)  諸事情により、Windows10をリカバリーディスクからクリアインストールしたら、CryptSvcに起因する不具合は発生しなくなりました。
 OSのビルドは、17134.191から17134.254に上がっていますが、それで問題解消したのではないと思います。おそらく、内蔵wifiが不安定で接続が頻繁に切れていたことがが原因でCryptSvcが暴走するようになったと疑っています(今は内蔵wifiは使わないように設定しています)。

関連記事

パソコンが熱中症にならないように、購入検討中のファンクーラー5点。経験上、ファンが大きい方が回転数が低くて、静かです。
(追記:2018/8/10) E-PRANCEの冷却台を購入しました(記事は、こちら)。Amazon's Choiceでベストセラー1位が決め手です。機能的には一番安いNitawも魅力的ですが、典型的な中華品質のようです。ハズレを引かなければ半額なので儲けものだと思います(昔なら、こっちを買っていたw)。

付録A:Chromeの接続エラーの対処方法

 Chromeのネット接続の不具合の対処方法をいろいろと調べ、試しましたので、まとめます。1803アップデートに起因するChromeの不具合の改善には役立ちませんでしたが、他のトラブルには役立つかもしれません。

A.1 調べる、そして、試す

 まずは、Google先生に教えてもらいます。

 その中に示された対処法を一つ一つ試していきました。

 基本的には、設定を変更したら、Chromeを再起動して、動作確認します。動作確認後、設定は元に戻します。

A.2 ネットワーク接続の確認

 他のブラウザで、正常アクセスできるならば、ネットワーク接続の問題ではないので、確認不要です。

 もし、接続できないようならば、以下のようなことを行って、パソコン端末側の問題か、ルーター(無線LAN親機など)の問題かなど問題を特定していきますが、これについては問題なかったので、記事は省略します。

  • PowerShellで nslookup www.xxx.com が正常動作するか?
  • スマホやタブレットで、接続できるか?

A.3 Chrome特有の問題か?

 Chromeだけの問題か問題を切り分けます。

  • 他のブラウザでアクセスできるか?

 他のブラウザでアクセスできれば、Chrome特有の問題と分かります。

A.4 Chromeの設定

A.4.1 シークレットモードを使う

 シークレットモードを使うともしかしたら、アクセスできるかもしれません。

A.4.2 拡張機能をすべてオフにする

 拡張プラグインをすべてオフにします。

  • 「:」→「その他のツール(L)」→「拡張機能(E)」から、すべての拡張プラグインをオフにする。

 拡張機能の設定画面には、"chrome://extensions/"で直接指定してジャンプすることもできます。

A.4.3 Chromeのキャッシュ・閲覧履歴を消去する

 Chromeのキャッシュ・閲覧履歴を消去します。

  • 「:」→「詳細設定」→「閲覧履歴データを消去する」
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A.4.4 Chromeを再インストールする

 Chromeを再インストールします。困ったときのクリアインストールです。

A.4.5 ブラウザのユーザープロファイルを新規作成する(未試行)

 ユーザプロファイルを削除(ディレクトリ名を変更)して、Chromeに新規のユーザープロファイルを作成させます。

・Exit Google Chrome completely.
・Enter the keyboard shortcut Windows key +E to open Windows Explorer.
・In the Windows Explorer window that appears enter the following in the
  address bar.
・Windows Vista/ Windows 7/ Windows 8/ Windows 10: 
 %LOCALAPPDATA%\Google\Chrome\User Data\
・Locate the folder called "Default" in the directory window that opens
 and rename it as "Backup default."
・Try opening Google Chrome again. A new "Default" folder is automatically
  created as you start using the browser.
・If you wish, you can transfer information from your old user profile to
 your new one. However, this action is not recommended, since a part of
 your old profile may be corrupt. With that in mind, to transfer your old
 bookmarks, copy the "Bookmarks.bak" file from the "Backup default"
 folder to your new "Default" folder. Once moved, rename the file from 
 "Bookmarks.bak" to "Bookmarks" to complete the migration. All other 
 browser data will remain in the "Backup default" folder, but you won't
 be able to transfer it to your new profile. 
 Google Chrome Help Forumより

 アンインストール、再インストールがちゃんとできていれば、新しいプロファイルになるはずなので、試してはいません。

A.5 接続の設定

A.5.1 接続先を変更

 私のネットワークの接続関係は、次の通りです。

  • ルーター(無線LAN親機)
    • ↔ パソコン(無線接続)
    • ↔ wifi中継器 ↔ パソコン(通常は無線接続、中継器とは有線接続可能)

無線は、wifiは親機と中継器がそれぞれ5GHz帯を含めて、4つのチャンネルがあります。有線は、中継器との接続になります。

 それぞれの接続先に接続しましたが、症状は変わりませんでした。

A.5.2 「LANの設定」

  • 「:」→「設定」→「詳細設定」→「プロキシ設定を開く」→「インタネットのプロパティ」→「接続」→「LANの設定(L)」→「設定を自動的に検出する」のチェックを外す。
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 これで解決する場合があるようですが、「安全な接続を確立しています...」ではなく、「プロキシを解決しています...」の場合だけかもしれません。

A.5.3 IPv4で接続する

 IPv6で接続する場合があるようです。IPv4だけに制限して接続します(付録B参照)。

A.5.4 DNSキャッシュのクリア

  • WindowsのPowerShellから、"ipconfig /flushdns"を実行
  • chrome://net-internals/#dnsから「Clear host cache」でクリア

 症状が改善しなければ、さらに、以下も実行します(参考:Easy to Fix ERR_CONNECTION_TIMED_OUT Chrome Error

> ipconfig /flushdns
> ipconfig /registerdns (管理者特権が必要)
> ipconfig /release
> ipconfig /renew
> netsh winsock reset  (管理者特権、再起動が必要)

A.5.5 Windows Hostsファイルを確認する

 「Windows > System32 > drivers > etc」にあるhostsファイルにサイトのアドレスが書かれている場合には削除します(参考)。

 今回はコメント行以外は、何も書かれていなかったので、変更しませんでした。

A.6 ドライバーの更新

 dynabook内蔵のwifi子機(Intel Dual Band Wireless-AC7260)のドライバを更新します。

  • 「Windowsマーク」(右クリック)→「デバイスマネージャー」→「ネットワークアダプター」→「Intel Dual Band Wireless-AC7260」(右クリック)→「ドライバーの更新(P)」→「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」

※:dynabook内蔵のwifiアダプタは、前々から接続が不安定であったため、これが原因でChromeがおかしくなった可能性があります。今回、BuffaloのUSBドングル型のwifi子機を購入し、こちらを使うように変更しましたが、Chromeの症状は変わりませんでした。

A.7 セキュリティソフトを確認する

 セキュリティソフトが接続を阻害する可能性もあります。

 今回は、セキュリティソフト(カスペルスキーインターネットセキュリティ)を入れる前に発生しています。セキュリティソフトは無関係です。このため、具体的な対処法については調べていません。

A.8 まとめ

 検索して出てきた対処方法を順次やっていき、途中で、Windows 1803アップデートのCryptSvcが原因であると分かったので、それ以降は調べていません。このため、ここで挙げた方法以外にも、試す価値があることは残っていると思います。但し、最後まで対処方法が分からないということもままありますので、さっさと諦めるのも一つの考えです。

付録B: IPv6での接続を制限する

B.1 pingが通らない

 接続状況を確認するために、外部のサイトにpingをしてみましたが、通りませんでした。接続の設定に問題があるかもしれません。

> ping www.google.com

www.google.com [2404:6800:400a:809::2004]に ping を送信しています 32 バイトの
データ:
要求がタイムアウトしました。
要求がタイムアウトしました。
要求がタイムアウトしました。
要求がタイムアウトしました。

2404:6800:400a:809::2004 の ping 統計:
    パケット数: 送信 = 4、受信 = 0、損失 = 4 (100% の損失)、

B.2 IPv6の使用が原因

 IPv6のアドレスで接続するようなので、nslookupでIPアドレスを調べてみると、やはり、IPv6で接続をしようとしていました。

> nslookup www.google.com
サーバー:  UnKnown
Address:  240d:1a:183:8300:ce1a:faff:feb5:cf1e

権限のない回答:
名前:    www.google.com
Addresses:  2404:6800:400a:809::2004
          216.58.199.228

 nslookupで調べたIPアドレス(v4)の"216.58.199.228"でアクセスすると、

> ping  216.58.199.228

216.58.199.228 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
216.58.199.228 からの応答: バイト数 =32 時間 =12ms TTL=53
216.58.199.228 からの応答: バイト数 =32 時間 =12ms TTL=53
216.58.199.228 からの応答: バイト数 =32 時間 =21ms TTL=53
216.58.199.228 からの応答: バイト数 =32 時間 =12ms TTL=53

216.58.199.228 の ping 統計:
    パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
    最小 = 12ms、最大 = 21ms、平均 = 14ms

 IPv4では、正常にpingが通りました。つまり、pingは、サーバ名を引いたときに戻っているアドレスのうち、IPv6のアドレスで接続しようと試みるようです。

B.3 IPv6を使わないとpingも正常動作する

 IPv6を使わないように設定すると、pingも正常動作します。IPv6を使わない設定は次節参照。

> nslookup www.google.com
サーバー:  UnKnown
Address:  192.168.1.1

権限のない回答:
名前:    www.google.com
Addresses:  2404:6800:400a:809::2004
          172.217.161.196

> ping www.google.com

www.google.com [172.217.161.196]に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
172.217.161.196 からの応答: バイト数 =32 時間 =12ms TTL=53
172.217.161.196 からの応答: バイト数 =32 時間 =12ms TTL=53
172.217.161.196 からの応答: バイト数 =32 時間 =12ms TTL=53
172.217.161.196 からの応答: バイト数 =32 時間 =19ms TTL=53

172.217.161.196 の ping 統計:
    パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
    最小 = 12ms、最大 = 19ms、平均 = 13ms

> ping  172.217.161.196

172.217.161.196 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
172.217.161.196 からの応答: バイト数 =32 時間 =14ms TTL=53
172.217.161.196 からの応答: バイト数 =32 時間 =12ms TTL=53
172.217.161.196 からの応答: バイト数 =32 時間 =12ms TTL=53
172.217.161.196 からの応答: バイト数 =32 時間 =12ms TTL=53

172.217.161.196 の ping 統計:
    パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
    最小 = 12ms、最大 = 14ms、平均 = 12ms

B.4 IPv6を使わないように設定する

  • 「ウィンドウズのマーク」→「歯車ボタン」(Windowsの設定)→「ネットワークとインターネット」→「アダプターのオプションを変更する」→(対象の接続に対して右クリック)→「プロパティ」→「インターネットプロトコルバージョン6(TCP/IPv6)」のチェックを外す。

 アダプターのオプションを変更する画面(「ネットワーク接続」)への辿り着き方には、次のような経路もあります。昔からのWindowsユーザーにはこちらの方が分かりやすいかもしれません(そうはいっても、毎回、迷子になります:-p)。

  • 「ウィンドウズのマーク」→「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」→「ネットワーク状態とタスクの表示」→「アダプタ設定の変更」
f:id:toranosuke_blog:20180802145433p:plain
右クリックで「プロパティ」を開く。

f:id:toranosuke_blog:20180808202622p:plain:w400
「インターネットプロトコル6(TCP/IPv6)」のチェックを外す。

付録C:CryptSvcを再起動するためのスクリプト

 クリックでCryptSvcを再起動するスクリプトを2つ作りました。一つは、スクリプトファイルが二つになってしまうのですが、ユーザーアカウント制御のクリックは1回で済みます。もう一つは、ユーザーアカウント制御のクリックは2回になりますが、スクリプトファイルは一つで済ませられます。

C.1 アカウント制御のクリックが1回で済むスクリプト

 ファイルは次の2つ。

① CryptSvcを再起動するスクリプト(restart_cryptsvc.bat)

net stop CryptSvc
net start CryptSvc

 このファイルを右クリックし、「管理者として実行(A)」して、ユーザーアカウント制御で「はい」と回答すれば、CryptSvcを再起動できます。

② restart_cryptsvc.batを管理者特権で実行するスクリプト(admin_restart_cryptsvc.bat)

set FILEPATH=%USERPROFILE%\Desktop

@powershell -NoProfile -ExecutionPolicy unrestricted -Command "Start-Process %FILEPATH%\restart_cryptsvc.bat -Verb runas"

 このスクリプトでは、デスクトップにあるrestart_cryptsvc.batを実行します。①のスクリプトが置いてある場所に応じてFILEPATHを書き換えます。

 このファイル(admin_restart_cryptsvc.bat)をダブルクリックし、ユーザーアカウント制御で「はい」と回答すれば、CryptSvcを再起動します。

C.2 アカウント制御のクリックが2回となるスクリプト

 ユーザーアカウント制御は2回となりますが、ファイルは1つになりますので、管理がしやすいです(admin_restart_cryptsvc2.bat)。

@powershell -NoProfile -ExecutionPolicy unrestricted -Command "Start-Process net -ArgumentList 'stop  CryptSvc' -Verb runas" -Wait
@powershell -NoProfile -ExecutionPolicy unrestricted -Command "Start-Process net -ArgumentList 'start CryptSvc' -Verb runas" -Wait

 待ちを入れるか否かの"-Wait"オプションは、あってもなくても構いません。このファイル(admin_restart_cryptsvc2.bat)のダブルクリックでCryptSvcを再起動します。

 'net restart CryptSvc'のようにrestart指定があれば、powershellの呼び出しは一回で済むのですが、残念ながらありません。

 powershellのスクリプトに詳しい方であれば、一つのファイルでアカウント制御の問合せ回数が1回で済むスクリプトを書けると思うのですが、あいにくpowershellのスクリプトを書いたことがないので、さっぱりわかりません。

またもや、カスペルスキーが悪さした!Win10でネットに接続できない

 パソコンのハードディスクが故障して、SSDに換装しました。快適です。

 さて、クリアインストールして、再度、すべてのソフトを再インストールする羽目になってしまったのですが、トラブル多発。一つは、ChromeとOperaのネット接続が異常に遅くなったこと。すぐにタイムアウトして、まともに使えません。調べたけど、解決策が今のところなさそうなので、諦めました。バージョンアップで解決するのを待ちます(※解決しました。追記参照)。

 そして、もう一つが、カスペルスキーインタネットセキュリティを導入したら、ネットに接続できなくなったこと。カスペルスキーの問題は、解決はできたので、メモ代わりに書いておきます。

1. バージョン

  • カスペルスキー:18.0.0.405(f)
    f:id:toranosuke_blog:20180801202849j:plain
    (画像は、kasperskyのページからの引用)

  • Windows10 Home (x64) 1808, ビルド:17134.191

2. 症状

 カスペルスキーインタネットセキュリティ(ニューロ光のサービスでついてくるもの)をインストールした直後から、Firefox、Edgeのいずれもネット接続できない、nslookupさえも動作しない。

 カスペルスキーのインストール直後からなので、これが原因であることは明らか。実際にアンインストールすると、接続できるようになります。

>nslookup www.google.com
DNS request timed out.
    timeout was 2 seconds.
サーバー:  UnKnown
Address:  240d:1a:183:8300:ce1a:faff:feb5:cf1e

DNS request timed out.
    timeout was 2 seconds.
DNS request timed out.
    timeout was 2 seconds.
DNS request timed out.
    timeout was 2 seconds.
DNS request timed out.
    timeout was 2 seconds.
*** UnKnown への要求がタイムアウトしました

3. 解決策

 カスペルスキーが暗号化された接続をスキャンしないように設定を変更します。

  • 「設定」→「詳細」→「ネットワーク」→「暗号化された接続のスキャン」を変更
    デフォールトの「保護機能の要求に応じて暗号化された接続をスキャンする」から「暗号化された接続をスキャンしない」に変更する。

 これで、特に再起動する必要なく接続できるようになります(接続できない場合には、しばらく待てみてください)。

 nslookupでIPアドレスも引けます。

f:id:toranosuke_blog:20180801211916p:plain:w400

f:id:toranosuke_blog:20180801211930p:plain:w400

f:id:toranosuke_blog:20180801211956p:plain:w400

f:id:toranosuke_blog:20180801212006p:plain:w400

> nslookup www.google.com
サーバー:  UnKnown
Address:  240d:1a:183:8300:ce1a:faff:feb5:cf1e

権限のない回答:
名前:    www.google.com
Addresses:  2404:6800:400a:809::2004
          172.217.27.164

PS C:\Users\toshi> nslookup www.google.com
サーバー:  UnKnown
Address:  240d:1a:183:8300:ce1a:faff:feb5:cf1e

権限のない回答:
名前:    www.google.com
Addresses:  2404:6800:400a:809::2004
          172.217.27.164

4. セキュリティを下げて、大丈夫?

 設定変更により、セキュリティが下がるわけですが、以下のブログの説明を読むと、あまり心配する必要はないようです。

 公式サイトの説明は、以下の通りです。

f:id:toranosuke_blog:20180801205131p:plain

5. まとめ

 カスペルスキーは、Googleドライブ(バックアップと同期)でも、トラブルを引き起こした問題児です(記事はここ)。 Googleドライブのトラブルは、今のところ発生していませんが。

 セキュリティソフトを何も使わないということもできないので、タダで使えて、そこそこシェアがあるカスペルスキーを我慢しながら使っていこうと思いますが、、、どうにかならないですかね。

(2018/8/1)

(追記:2018/8/8)

 Chromeがタイムアウトする問題は、Windows 1803へのバージョンアップが原因でした。詳しくは、以下の記事を参照してください。

【解決?】Google Chromeが「応答時間が長すぎます」といって遅くて使えない。Windows10 1803へのアップデートが原因だった。 - 虎之助の徒然記

関連記事

ニッチな防災用ポータブルワンセグテレビを買ってみた。AM/FMラジオ・LEDライト・手回し充電機能付きのYAZAWA ワンセグエコTV (TV02WH)

 新聞広告で見て、ちょっと欲しいなぁとは思ったAM/FMラジオ付の防災用ワンセグテレビ。新聞の商品は約1万円、オモチャガジェットとして買うには、高すぎます。

 Yahooオクで調べてみると、3000円前後で購入可能だったので、Yahooの期間限定ポイントを使って、購入しました。防災用途ということで...、物欲に負けたわけではありません!

 訂正: 物欲に負けたおかげで、台風24号の停電中でもテレビが見られました(笑)。

 今回は、このテレビの紹介と簡単なレビューをしたいと思います。

1. AM/FMラジオ付きのワンセグテレビ

 昔は、ソニーもラジオ付ワンセグテレビを作っていましたが、あまり需要がないのでしょうね。大手電機メーカーは現在、作っているところはないようです。現在販売されているものは、中国に開発・製造を委託して商品化したものがほとんどと思いますが、その分、安く購入できます。今回、購入したテレビも、そのような格安のガジェットです。

1.1 防災用のラジオ機能付きワンセグテレビ

 防災用途のワンセグテレビには、以下のような機能がついています。特徴的なのは、ダイナモ手回し充電。このニッチさが魅力的。でも、手回し充電は、あまり多くを期待しない方がいいです(笑)。

  • ワンセグテレビ機能(音声のみも可)
  • AM/FMラジオ
  • LEDライト
  • 手回し充電、乾電池、AC充電、USB充電
  • 携帯電話への給電機能

 調べたところ、次の2機種がありました。

 ヤフオクで購入したのは、YAZAWAのワンセグTVです。

1.2 その他のラジオ機能付きワンセグテレビ

 手回し充電のようなニッチな給電機能やLEDライトなどはありませんが、ラジオ機能付きのワンセグテレビは、アマゾンから何機種か販売されています。防災時でもUSB充電ぐらいはできるでしょうから、手回し充電は使う機会は、実際にはほとんどないと思います。

1.3 手回し充電機能付き防災ラジオ

 ワンセグテレビは、電力消費が大きいので、ラジオだけに限れば、手回し充電機能も活躍しそうです。手回し充電にこだわった防災ラジオの機能としては、次のものが代表的でしょうか。

  • 手回し充電機能、乾電池、AC充電、USB充電(太陽光発電
  • AM/FMラジオ
  • LEDライト
  • 携帯電話への充電機能

2. 使用してみた

2.1 YAZAWA ワンセグエコTV TV02の仕様

 特徴は、なんといっても、手回し充電(笑)。それと、スマホへの充電機能があります。

 液晶は2.7型TFT、サイズは大きく、厚みもあります。

 それ以外は、他のラジオ付ワンセグテレビと同じようなものです。

f:id:toranosuke_blog:20180707195047p:plain
http://www.yazawa.co.jp/products/?item=8360

2.2 同梱物

 本体のほかに、ACアダプタ、micro-USBケーブル、イヤホン、取扱説明書が入っています。

f:id:toranosuke_blog:20180707200944j:plain

f:id:toranosuke_blog:20180707195957j:plain:w200  f:id:toranosuke_blog:20180707200026j:plain:w200

f:id:toranosuke_blog:20180707200053j:plain

2.3 使用感

 2,400円で入手した商品なので、値段からすれば十分満足できますが、もっと高額になると、微妙です。もう少し受信感度が良かったり、液晶画面が綺麗だったりして欲しいところです。

 ざっくり使用感・印象をまとめると、以下の通りです。

  • 外形・サイズ
    • デカいです。厚さが4cmもあるので、支えがなくても、立ちます。
    • 画面を正面から見えるように本体を斜めに設置するためのガイドが欲しいところ。
  • ディスプレイ
    • 4:3の液晶画面に16:9の画面を入れているので、縦長の映像になっています。
    • TFT液晶の視野角が非常に狭く、正面からでないと映像が綺麗に見えません。
    • 色調整が悪く、あまり綺麗ではありません。
    • 画素数は320x240ですが、画素数のわりにシャープさがありません。シャープネスの調整のせいでしょうか。
  • サウンド
     悪くない。良いスピーカーというわけではありませんが、値段からすれば、十分に満足できます。
  • 受信感度
    • ワンセグ
       室内で使っていても、ワンセグの受信状況は悪くないです。但し、ロッドアンテナの向き調整が必要であったり、安定して受信できない場合もあります。我が家では、フルセグ用の室内アンテナで見ている地デジテレビでも、電波強度が弱いので、普通のところであれば、十二分の感度かもしれません。
    • ラジオ
      • AM/FMともに受信できるチャンネルが非常に少ないです。特にAMの受信が悪く、室内ではほとんど受信できません。FMも雑音なしで聞こえるのは、1チャンネルのみ。
      • 屋外であれば、受信できるようになります。初期設定のチャンネルスキャンも、屋外であれば正常にできました。
  • 給電
    • USB充電でしか使っていませんが、今のところ、特に問題はありません。
    • 手回し充電は、使ってないです(笑)
       バッテリーを使い切らないと、チェックできないので、簡単に回してみただけです。手回し充電の懐中電灯を持っていますが、それを考えると、ラジオが聞けたり、LEDライトが付けば御の字でしょうね。
  • ユーザーインタフェース
    • 一旦、受信調整すれば、それ以降は特に難しいところはありません。受信調整も自動スキャンするので簡単です。
    • テレビのチャンネル切替えを除き、レスポンスが遅いということはありません。テレビも受信状況が良ければ、普通の地デジテレビよりもちょっと遅いかな?という程度です。受信状況が悪いと、チャンネル切替の反応は非常に悪くなります。
f:id:toranosuke_blog:20180707221844j:plain

3. まとめ

 入手価格が2,400円なので、十分満足できる範囲のものです。しかし、これがもっと高額になると、微妙です。

 このあたりの製品は、大手電機メーカーが作っていないので、入手するとしても、品質はそれなりと覚悟してネット購入するか、店頭で品質に納得した上で購入した方がよいと思います。

(2018/7/7)

(追記:2018/10/1)
 台風24号の影響で停電しました。停電してみて分かったけど、スマホは、極力電池使わないようにしたかったので、これがあって助かりました。お勧めの逸品です!

 音声だけで使っていれば、夜明けまでは余裕で電池は持つはずなので、安心して使えました。最悪、手回しもあるし(手回しという最後の砦があると安心感が違います。実際に使うことはないとしても、手回しって意外と重要かも)。

 また、サブ機としてですが、音は悪くないので、TVのながら聞きに、普段使いしています。

 しかし、今回の台風24号はマジで怖かったです。これまでに経験のしたことがない強風で、2階はぐらぐら揺れるし、銅板ばりの屋根も風に煽られ、ベコベコいっているし、怖くて1階に避難しました。しまいには、停電です。

 次の台風25号は、直撃は受けないと思いますが、念のため、電池も補給しに行ってきます(電池ストックがあれば、充電切れを心配せず、TVが見られたのですが、あいにくストックがなく、もっぱら音声利用でした)。

(追記:2019/2/23) 製品の追加・削除と価格の更新。

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