前回の記事で HP mini のHDDからSSDへの換装について書きましたが、動かしているOSがLubuntuであったため、ベンチマークテストにfio-cdmという「CrystalDiskMarkっぽい計測を行うコマンド」を利用しました。
計測された数値が、同じSSDの他のブログの記事の数値の数分の1と、かけ離れた値となりました。原因は、ホストマシンやOS・ベンチマークツールの違いなどいろいろな可能性があります。ホストの違いが原因ではないかと思いますが、ベンチマークツールが原因という可能性もあるので、fio-cdmとCrystalDiskMarkの結果を比較してみることにしました。
1. マシン環境
既にHP miniは、クリアインストールしてしまったので、このマシンでCrystalDiskMarkを起動することができません。代わりに、古いマシンですが、10年前に購入した LaVieがWindows XPとLinux(debian)のdual bootが可能なマシンだったので、そのマシンを用いて比較しました。
LaVie Gの主な仕様は、以下の通りです。
- モデル名(型番):LaVie G タイプ C (PC-LG17FSEMM)
- ディスク:CFD 128GB-SSD (モデル名:CFD CSSD-PNM128WJ2)に換装済
- ディスクインタフェース:IDE
- CPU: Pentium M @ 1.73GHz
- メモリ:2GB
- 関連記事:
高解像度のQXGAも選択可能 LaVie GタイプCレビュー [ノートパソコン] All About
現在ではロースペックマシンとなってしまいましたが、購入当時は、15インチのQXGA(2,048x1,536)の画面を持つハイスペックパソコンでした。未だにときどき使っています。
OSとベンチマークソフトは以下の通りです。
- Windows XP/SP2
- CrystalDiskMark3.01
- Debian 7.11
- fio
- fio-cdm
2. 計測結果
2.1 LaVieのベンチマーク結果
計測結果は、以下の通りです。
- Windows XP+CrystalDiskMarkの結果
- Debian+fio-cdmの結果
| | Read(MB/s)|Write(MB/s)| |------|-----------|-----------| | Seq | 79.024| 72.908| | 512K | 74.047| 63.805| | 4K | 10.136| 12.005| |4KQD32| 12.648| 11.718|
CrystalDiskMarkとfio-cdmでは、おおよそ同じ計測結果となっています。
2.2 HP miniのベンチマーク結果
HP mini 5101(SATA2)+東芝SSD+Lubuntu+fio-cdmの結果は、以下の通りです。
| | Read(MB/s)|Write(MB/s)| |------|-----------|-----------| | Seq | 126.937| 104.875| | 512K | 117.729| 101.931| | 4K | 10.957| 20.547| |4KQD32| 43.703| 34.865|
LaVieよりは高速でしたが、やはりあまり高速とは言えません。SATAインタフェースが古い、あるいは、CPU性能が低いことが性能がでていない原因でしょうか。
ブログに乗っていたHP Miniに入れた東芝SSDと同一と思われるSSDのベンチマーク結果は、以下の通り。圧倒的に高速です。
引用元:128GBでも書き込みが速い CFD版の東芝HG6 - CFD TOSHIBA製SSD採用 128GB CSSD-S6T128NHG6Qのレビュー | ジグソー | レビューメディア
3. まとめ
今回の結果からすれば、HP Miniの場合でも、fio-cdmが原因で計測結果が遅くなっているということではなく、マシンスペックが低いことが原因でSSDのベンチマーク結果が悪くなっていそうです。
また、fio-cdmは、おおよそCrystalDiskMarkと同じように使えそうです。
(2017/6/8)