【概要】 Windows10の1803アップグレードで、CryptSvc が原因で chrome が動作異常を起こすことを報告しましたが、VirtualBox にも悪影響を与えていました。とりあえずの回避方法を紹介します。
1. Windows10 1803アップグレード
何かと安定しないと言われる1803アップグレード。既にChromeについての異常動作については紹介しました(関連記事は、ここ)。
この原因は、CryptSvcの暴走ですが、VirtualBoxでも、起動時にCryptSvcが暴走し、正常起動できない状態となりました。
2. ソフトウェアのバージョン
- Windows 10 Home (x64) 1803、ビルド:17134.254
- VirtualBox:5.2.18 r124319
- ゲストOS:Ubuntu18.04
3. 症状
3.1 ゲストOSのUbuntuが起動しない
VirtualBoxからゲストOSのUbuntuを起動しようとしても、応答せず、起動しません。
画面が真っ暗でUbuntuが起動しない。
このとき、CryptSvc (Cryptographic Services)の負荷が上昇します。
私のdynabookの場合、通常は0%のCPU使用率が数%程度となる。
3.2 CryptSvcを停止しても起動しない
CyptSvcの暴走が原因のようなので、CryptSvcを停止しましたが、今度は異なるエラーで起動しません。
今度は、ubuntuの起動以前の段階で停止しているようです。
3.3 原因の推測
CryptSvcが起動していれば、ubuntuを起動するフェーズに入れるが、ubuntuを起動するフェーズに入ると、CryptSvcが暴走し起動を阻害するので、一旦、CryptSvcが停止させる必要がある、といったところではないかと思います。
① ubuntuの起動フェーズに入る(CyptSvcが必要)→ CryptSvcが暴走する
② ubuntuの起動中に待ち状態になる(画面が黒)← CryptSvcが起動を阻害する
③ CryptSvcを停止する → 待ち状態が解消し、起動が進行する
4. とりあえずの解決策
この問題は、以下の方法で回避できます。
- ubuntuの起動中にCryptSvcを再起動する
CryptSvcの停止のタイミングにシビアな印象はありませんが、タスクマネージャからの停止だと面倒なので、スクリプトを書いておくと楽です。
net stop CryptSvc net start CryptSvc
上記のバッチファイルを管理者特権で実行すれば、CryptSvcが再起動します(ちょっとだけ楽にするために改良したスクリプトは、ここ)。
なお、根本的な解決方法の一つはクリアインストールです。私の場合、諸事情でWin10をクリアインストールする羽目になって、この問題は根本的に解決しました(笑)。
5. 最後に
Microsoftさん、CyptSvcの暴走問題を早く解決してくださいませ。
(2018/9/22)