RaspberryPi3が発売されてしばらく経ちましたが、ファイルサーバに使っていた初代Raspberry Piのリプレースのつもりで、pi3を購入しました。初代よりも速度性能が10倍以上あるということなので、今回はデスクトップ環境でインストールしてみました。
購入したもの
Amazonの売れ筋品からケース付きラズパイ本体(6,980円)、ヒートシンク(850円、本体とセット購入で750円引き)、推奨の5V*2.5A(=12.5W)に近い5.2V*2.4A(=12.48W)のUSB電源(900円)、64GBのmicroSDXCカード(2,180円)、HDMIケーブル(432円@ダイソー)、microUSBケーブル(108円@ダイソー)を購入。計10,700円。それ以外のキーボード、モニタ等は、在り合わせのものを利用しました。
Raspberry Pi3 Model B ボード&ケースセット 3ple Decker対応 (Clear)-Physical Computing Lab
- 出版社/メーカー: TechShare
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Raspberry Pi Model Pi2 / Pi3 用 ヒートシンクセット
- 出版社/メーカー: TechShare
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- 出版社/メーカー: RoiCiel
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- 出版社/メーカー: トランセンド・ジャパン
- 発売日: 2015/10/06
- メディア: Personal Computers
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(追記:2019/2/20) ラズパイ関連の機器を楽天ROOMにまとめました(ここ)。現在は、Raspberry Pi3 B+のスターターキットを利用するのがよいでしょう(→amazon)
セットアップ
以下のサイトを参考に、Raspbian Jessieをインストールしました。
1. デスクトップ用のイメージをダウンロード
https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/
ダウンロードしたファイル:2016-03-18-raspbian-jessie.zip(1.3GB)
2. microSDカードにイメージを書き込む
作業はdebianパソコンで行いました。microSDをUSBタイプのカードリーダに入れて、書き込み(今回の環境では、デバイス名は/dev/sdb。パソコン直付けのSDカードリーダだと、/dev/mmcblk0といったデバイス名になることが多いです)。
$ unzip 2016-03-18-raspbian-jessie.zip
$ sudo dd if=2016-03-18-raspbian-jessie.img of=/dev/sdb bs=1m
3. 配線と起動
SDカードができたら、モニタ・キーボード・電源を配線。電源アダプをコンセントに挿すと、自動的に起動します。
サーバで24時間運用なら電源スイッチはなくても構わないけど、使う時だけ電源オンにしたいときには、電源ボタンが欲しいところですね。
4. GUIでラズパイの基本セットアップ
raspberry pi configurationを起動してGUIベースで設定する。
4.1 raspberry pi configurationの起動
「Menu」→「Preference」→「Raspberry Pi Configuration」で起動する。
4.2「system」の設定
a) "Expand Filesystem"をクリック(なぜか既に拡張済みで64GB全体が認識されていました)
b) "Hostname"の設定
c) "Auto login"をここでオフにしようとしたけれど、うまく動作せず(後で設定方法を説明します)。
4.3 「Localisation」の設定
a) "Set Locale" : "Language"を"ja(Japanese)"に設定 (自動的に"Country"がJP(Japan), "Character Set"がUTF-8に設定される)
b) "Set Timezone" : "Area"を"Japan"に設定(自動的に"Area"がAsia, "Location"がTokyoに設定される)
c) "Keytboard": "Japanese"に設定
d) "WiFi Country": "JP Japan"に設定(国設定の意味は不明。設定しなくても特に問題なく動作する)
5. wifiの設定
タスクバーのネットワークアイコンをクリックして、アクセスポイントを選択し、セキュリティキーを入力。これでネットワークが確立する。
6. 日本語環境のセットアップ
6.1 vlgothicフォントとibus-mozc(Google日本語入力)を設定する。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install fonts-vlgothic
$ sudo apt-get install ibus-mozc
sudo でパスワードを要求されたら、アカウント"pi"のパスワード"raspberry"を入力。
6.2 再起動
$ sudo reboot
これで、mozcが使えるようになったけど、もし起動しないようだったら、
「Menu」→「設定」→「入力メソッド」の「追加」から、Mozcを選択する。
6.3 タスクバーの「US」アイコンをクリックして、「日本語-Mozc」を選択する。
6.4 プロパティーパネルを表示する(「Menu」→「設定」→「IBusの設定」から「自動的に隠す」に設定)。
7. ラズパイ全体を最新版にアップデートして、再起動。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade
$ sudo reboot
アカウントの設定
初期設定のユーザアカウント"pi"で使い続けるのは気持ち悪いので、新規にアカウントを作成しました。
1. rootパスワードの設定とユーザの追加
rootとpiのパスワードを設定・変更し、新規ユーザ(tora)をsudo権限で追加する。
$ sudo passwd pi # pi のパスワードを変更する。
$ sudo passwd root # rootのパスワードを設定する。
$ sudo adduser tora # 新規ユーザtoraを作成する。
$ sudo gpasswd -a tora sudo # toraをsudoグループに追加する。
$ sudo sudoedit /etc/sudoers # piのパスワードなしの実行権限をなくす。
#pi ALL=(ALL) NOPASSWD: ALL # 最後の行をコメントアウト。
注意:/etc/sudoersを編集する前に、rootのパスワードを設定しておくことを強くお勧めします。/etc/sudoersの編集がおかしいと、sudoでroot権限での実行ができなくなり、復旧に苦労します。
2. 自動ログインの変更
自動ログインがpiアカウントに設定されているので、/etc/lightdm/lightdm.confを編集して変更します。
$ sudo nano /etc/lightdm/lightdm.conf
117行目に"autologin-user=pi"という行があるので、自動ログインするならユーザ名をtoraに変更、しないならコメントアウト。
CapsLockキーとControlキーを入れ替える
/etc/default/keyboardを編集して、XKBOPTIONS="ctrl:swapcaps"を設定する。
$ sudo nano /etc/default/keyboard
再起動後、有効になります。
XKBの設定ルールは、/usr/share/X11/xkb/rules/xorg.lstに書いてあります。例えば、
ctrl:nocaps Caps Lock as Ctrl
XKBOPTIONS="ctrl:nocaps"とすれば、CapsLockキーがCtrlキーとして動作するようになります。
おわりに
これで、基本的な設定は、終了です。GUIベースで設定できるようになったところも多いので、比較的簡単に設定することができました。分からないことがあれば、すぐに情報が得られるところが、ラズパイのいいところですね。
次回は、デスクトップ環境で使っていて、気になったところを記事にしたいと思います。
2016/5/8